にいがた災害ボランティアネットワーク

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4月19日、門前町からの報告

  事務局の李仁鉄です。本日より5日間(4月19日〜23日)の予定で、再度石川県輪島市(門前地区)にて能登半島沖地震における救援ボランティア活動のお手伝いをさせていただくことになりました。今回は現地において通信環境を整備し、皆様にこのホームページ上で日々のご報告や雑感などをお伝えして参りたいと思います。
(以下の文章は活動に参加しての範囲のものであり、センターの公式見解ではありません)

  さて、今回も前回同様ボランティアセンターのスタッフとして『輪島市災害ボランティアセンター門前』にて活動を致しております。具体的にはマッチング班(活動紹介班)を中心に、受付や送り出しの全体調整をさせていただいております。
  午前中は家屋の片付けなどを中心としたニーズに対し、ボランティアさんへ活動を紹介を実施。前回の活動時はいわゆる“ハンバ”方式(迅速性に優れる反面選択制・自主性は生かせない)にて活動紹介を行っていましたが、数日前より“ポストイット”方式(多少手間はかかるものの、参加ボランティアの特長を生かした活動紹介ができやすい)に変更したとのこと。また、全体的に作業ニーズ件数などは減少傾向にあるものの、今後に向けた活動のあり方などについて先着のスタッフと意見交換を行いました。
  お昼過ぎに、これまであまり支援の手が入っていなかった地区があることが分かり、急遽現地確認と住民の方からお話を伺うため地元社会福祉協議会の職員など数名で訪問ヒアリングを実施。そのスタッフによると、崩れた石が生活道路や用水路をふさいでおりとても不安を感じていたとのことでした。そんな中で、センターからの素早い対応にとても感謝していただいていたようです。
  その後いったんセンターに戻り対応を検討した結果、本日中に可能な範囲の活動を実施し、明日以降の支援につなげようという結論に至りました。私も安全性確認と作業量見積もり、住民の方とのコミュニケーションを目的として同行。作業に加わり、生活道路をふさいでいた土砂の撤去作業に従事しました。作業終了後住民の方にお話を伺ったところ『一人暮らしでどうして良いのか悩んでいた。明日以降も来てくれると非常に嬉しい』とのことでした。明日からは作業と平行して、ニーズ調査(聞き取り)、傾聴活動、心的リラックスなどを目的としたプログラム(お茶の振る舞い、お花見など)を行う予定です。今回のケースを通じて、改めて「住民の方に寄り添う」ボランティアの重要性と、その果たすべき役割について考えさせられました。
  なお、今後のセンター全体の検討課題として仮設住宅入居時の支援のあり方がとりあげられており、さらに先を見据えた活動プログラム展開の必要性を感じました。


ボランティア活動の様子IMGP1523-1.JPG
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建設中の仮設住宅
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4月20日、門前町からの報告

  本日は新しい地区での活動開始に伴い、現地で安全管理や住民の方々との繋ぎ・傾聴役・本部との調整連絡役として活動いたしました。

  既に発災から30日近くが経過しようとしておりますが、世帯によってはお片付けの作業があまり進んでいない状況も見受けられました。
  これは、『ボランティアの存在を知らなかった』『何から手をつけて良いのか考えられなかった(考えたくなかった)』『あきらめの感情』『被災した家を他人に見られたくない』『できれば人に頼りたくない』などなどの環境的・心理的要因が考えられます。また、地域地域の特性といったモノも勘案しなければいけないのでしょう。
  本日活動に入らせていただいた数件のお宅でも、はじめは『ボランティアはいらない』とおっしゃっていた方が、じっくりお話をお聞きするうちに、今の辛い心境やこれからの不安などをぽつりぽつりと、涙ながらに語ってくれました。
  私たちはボランティア活動の“作業面”にのみ傾注することなく、それら一つ一つに共感でき、被災された方々のお心に寄り添える活動をしていかないといけないのだと考えます。
  たとえば、ともすると私たちは廃棄する家財道具を“災害ゴミ”として認識してしまいます。しかし、ご本人にとってはひとつひとつが長年使い愛着のわいた“大切なモノ”なわけです。そう考えれば、自ずと取り扱いやお声かけの内容が見えてくるのではないでしょうか。そんなお気持ちを大切にできるボランティア活動でありたいと思います。

中央に写っているのは尼僧さんです
住民の方との会話がとってもステキでした
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